副業禁止などの就業ルールがある職場で副業がバレると、最悪のケースで懲戒処分になってしまいます。
副業が許可もしくは黙認されていた場合でも、同僚の間で悪い噂が広まって立場が悪くなるケースがあるので注意しましょう。
公立学校の先生は公務員が副業禁止であることを認識しています。
先生という立場上、あからさまなルール違反をするリスクを取る方が少なく、規則に従って副業しない人が多いです。
公務員の先生はボーナスを含めて安定した収入源があり、地方職員共済組合の貸付制度などで低金利の資金調達をできることが関係しているのかもしれません。
私立や公務員を含めた非常勤の先生は、ほとんどのケースで副業が認められています。
明確に副業を禁止していない職場であれば、副業がバレたとしても周囲から大きな関心を寄せられず、トラブルになる割合は低いです。
公務員など副業禁止の職場で副業がバレた場合、内容に応じて処分の重さが変わってきます。
2022年に神職(神社など)の業務をして懲戒免職になった先生がいます。
この事例では2016年から2021年にかけて計29回にわたり虚偽の短期介護休暇を取得し、その期間中に月2回程度神職の副業をしたことが問題視されました。
副業と虚偽の介護休暇が相まって悪質だと判断された事例です。
2021年には小学校で勤務する女性教師が性風俗店の副業で懲戒免職になって大きな話題になりました。
懲戒免職という重い処分になった理由として、教育委員会は「今回は無許可兼業で、なおかつ違法性がある不適切な行為。それが信用失墜につながった。これらを総合的に判断し、懲戒免職処分とした」と述べています。
つまり、違法性の高い店舗での副業でなければ懲戒免職にはならなかった可能性が高いです。
このほかの副業に関する公務員の懲戒処分は、停職・減給・戒告がほとんどです。
副業の頻度や背景、本業への差し支えなどを総合的に判断されて処分されます。
私学など副業OKの学校であっても、副業することで同僚や生徒および親とトラブルに発展するケースがあります。
何度も遅刻や明らかな睡眠不足で出勤していた先生が、実は副業をしていた事実が周囲に広まったとします。
この場合は遅刻や睡眠不足と副業との関係性が少なかったとしても、「副業して本業に支障をきたすのはプロ意識が低い」などと酷評されるでしょう。
同様に、部活の顧問を断る、雑務を嫌がって残業が周囲よりも少ない中で副業をしていると、同僚からの評判が悪くなります。
就業規則で副業が認められている場合は直接文句を言われなかったとしても、職場で干されるなどのトラブルに発展するので注意しましょう。
先生が副業をする場合は、前提として本業に差し支えがないようにすることが大切です。
そして、副業がバレた場合の逃げ道を用意しておくことをおすすめします。
主な逃げ道の作り方は次の2パターンです。
誰にも相談していなくて副業をしているのが自分だけだと、バレた時に立場が悪くなりやすいです。
副業している同僚がいたら話を聞いて情報収集することから始めましょう。
副業している同僚がいない場合は、上司や先輩に事前相談しておくことで副業がバレた時に責任転嫁できます。
なお、副業OKの環境でも、水商売など世間体が悪い職種での勤務や、虚偽の介護休暇取得、産休・育休中の副業をするとトラブルになるので注意しましょう。
非常識や悪質な副業は処分が重くなるので絶対にやらないようにしてください。
公立の学校に正規教師として勤めている場合は副業は難しいですが、私立や非常勤講師であれば副業することが可能な場合が多いです。
しかし、学校でも副業が許可されているわけではないので、必ず就業規則を確認するようにしましょう。
副業が禁止にも関わらず、こっそり副業していたり、副業のための虚偽の休暇を申請していたりすると、重い処分が下されます。
そのため、まずは副業する際には以下の点を改めて確認してください。
また、以上の点に注意するとともに、同僚や上司などに相談しておくことも重要になります。
ルールを守って、適切に副業するようにしましょう。